創業間もない、余裕のない会社には厳しい現実
業当時から今に至るまでを振り返るこのシリーズ。
※初回はこちら > このCEOブログを始めたワケと、7年続けてきた今の心境をまとめてみた
前回は「数千円単位の月額定期契約、代金回収の手間をどのように軽減させたのか?」と題し、代金回収について書いたが、、
今回は、代金を回収できなかった経験談を。。
Webサイト運営ならではのドラマ(!?)があった。
有名企業の大きな案件で、喜んで仕事したのだが。。
創業以来約14年の中で、取引先の倒産に見舞われたことが2回あった。
1回目は、創業一年目。
まだ実績のほとんどない当社に、TVコマーシャルなどで、誰でも知っているような大手企業のサイト制作を下請けとして受注させてもらった。
「この実績は、今後の営業でもピカイチだ♪」と喜んで仕事をさせてもらった。
同社からは、都合2サイトの仕事を頂いたのだが、、
1件目は何事もなく請求額が振り込まれたのだが、、
2件目の案件は、2回に分けて請求したうちの1回目が振り込まれる前に、元請けの会社が倒産。。
やっとのことで社長と連絡がとれ、「1回目の請求分は、親戚から借りてなんとしても払うから…」と。。。
暗に「2回目分は払えない。。」と。
こちらは外注先に支払わなくてはならない。
当時は「制作」は基本的に外注先に委託していたのだが、
元請けが倒産したからと言って、免れるワケではなく、、
外注先には当然支払う必要がある。
創業半年余りで、資金的余裕もない会社にとって、かなり痛い勉強代となった。。
まぁ、こんな実績もない我々に身に余る大きな案件をいただけて、ありがたかった。と思うことにした。(そんな甘いことでイイのか!? > 自分)
テレビニュースでも報じられた大型倒産。。
2回目の倒産は、創業4年目の2005年。
こちらは、当社の貸し倒れ金額自体はそんなに大きな額ではなかったが、
かなり大規模に事業展開していた「子ども向け英会話」の会社。
英会話などではよくある「事前購入チケット制」だったため、数十万円単位でチケットを購入していた一般家庭が多数被害にあった。
仲介者から事前に連絡が。。
実は、、この案件を紹介してくれた仲介者から 前の晩ケータイに連絡あった。
「あす倒産することになったので、昼の12時キッカリにサイトを全て削除してほしい。」と。
忘れもしない、その日は日曜日。
1時間も前の11時くらいから、自宅のパソコンの前に座り、正午が来るのを待った。
そして12時ジャスト、サーバーからファイルを削除した。
その日の夕方のニュースで、同社の倒産を報じていた。
一般家庭が多数被害にあったので、話題性も大きかった。
夜になってネットの掲示板とかを見てみたら、同社の倒産で被害にあった人の書き込みが見られた。
「倒産したって本当か!? サイトも表示されないし!」みたいなコメントが。
そりゃそうだ、だってワタシが削除したんだから。。と思いつつ、
企業経営者として、倒産は 社員にもお客さんにも取引先にも迷惑をかける、
絶対に倒産させてはいけない! と強く思った。
この話を後日先輩経営者に話したら、、「そんなお人好しでどうする! 売掛金払うまで削除しない!と言うべきだ。」と諭された。。(^^;
特に取引先の信用調査とかしているわけではないが、幸い当社にはそれ以降取引先の倒産被害には遭遇していない。
創業以来 そんなに大きなトラブルに見舞われたこともないと実感しているが、、
これも因果応報、お人好しだからこそ、、と思っているのだが、はたしてどうだろ?
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