全くの異業種進出ではない。Web事業との相乗効果を図る
創業から6年経った2007年、人材派遣業の認可をとり人材派遣業もスタートした。
もともとの「Web事業」に次ぐ新たな事業を立ち上げたのだが、「人材派遣業」と聞くと一見 全く無関係の異業種に参入したように思われるかも知れないが、実はそうでもない。
「Webのできる人に会社に来て欲しい」というニーズ
基本的に弊社のweb制作は業務委託契約、すなわち委託を受けて(発注いただいて)自社で制作するスタイルが中心。
ところが、お客さんと話をしていると、「誰かwebのできる人に来てもらって作業してほしい」という声がチラホラ聞こえた。
であれば きちんと「派遣」として対応できる体制に!
そういうニーズがあることがわかってきたので、であれば きちんと「派遣」というカタチで対応できるようにしよう! と、人材派遣の認可を取得するに至った。
「特定派遣」と「一般派遣」
人材派遣業には、「特定派遣」と「一般派遣」の二種類ある。
「特定派遣」とは
「特定派遣」は、派遣元事業者が派遣スタッフを自社の社員として雇用契約を結んだ後、派遣先に就業する。
なので、派遣先との派遣契約が終了しても、派遣元の社員としての身分が保障されている。
労働者の身分が安定しているので、「特定派遣」は労働局に届出するだけで良い。
「一般派遣」とは
一方「一般派遣」は、いわゆる「登録制」なので、派遣先との派遣契約が終了すると その時点で次ぎの就業先が決まるまで雇用がいったん途切れる。
労働者にとって、身分が不安定になる契約形態なので、「一般派遣」は許認可制になっており、事務所要件だとか資産要件だとか、一定水準以上の規模でないと認可されないようになっている。
より厳しい条件の「一般派遣」の認可を取得
当社では派遣事業に乗り出すとき、より厳しい条件の「一般派遣」の認可を取得した。
「一般派遣」の認可を取得しておけば、「特定派遣」のような雇用方法も 両方可能になるし、「一般派遣」の認可を取得するだけの要件も満たしていたので、「一般派遣」を選択した。
認可取得直後から具体的な依頼が
「一般派遣」の認可を取得するには 3ヶ月くらいの期間が必要となるのだが、ちょうど認可取得直後くらいから 具体的な派遣の依頼がくるようになった。
職種はWebディレクターとWebデザイナー
派遣事業といっても いきなり異業種に進出したわけではないので、職種は「Webディレクター」と「Webデザイナー」。
これなら、派遣スタッフが派遣先でなにか分からないようなことがあったときでも、本社のWeb専門スタッフがフォローすることもできる。
あくまでも「Web事業」の延長として捉えていた。
現在は自然減で規模縮小
あくまでもクライアントのニーズに応えるために始めた事業なので、積極的に営業して展開するつもりもなく、一時期最大5名ほどのスタッフが数社の派遣先に就業していたが、今は自然減で縮小している。
派遣事業は法律改正に振り回される
派遣については、ニュースなどでも度々話題にされ、国会でも頻繁に審議しているとおり、おおきな法律改正が度々あり、その都度対応に振り回されることになる。
今も、特定派遣が廃止になる方向で審議が進んでいたりと、最悪のケース、法改正により事業継続が困難になる場合もあり得る。
この前まで何の問題もなかった派遣先へのスタッフ就業が、法改正により 突然NGになることもあり得なくはない。
そういう背景もあって、今は自然減のまま縮小方向にしつつある。
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