CEOブログ

横浜で活躍するホームページ作成・開発会社アットライズの代表取締役社長(CEO)が綴る、日々の奮闘記!!

読書感想文

[読書感想文]「IoTとは何か」坂村健著

投稿日:2017年1月18日 更新日:

P1060619-s

TRONの産みの親

先日行った「IoT Technology 2016 展示会」で基調講演されていた坂村健教授の著書「IoTとは何か」を読んだ。

坂村健教授と言えば、私が前職のSE時代に坂村氏の提唱した「TRON」のOS開発を行っており、以前から存じていたので、大変興味深く読ませていただいた。

30年も前からオープン化を提唱

TRONは、30年も前にオープンなOSを日本から世界へ!と、開発されてきたテクノロジー(OS)であるが、その後「インターネット」という完全にオープンなインフラが情報化社会の中心となってきた。
そしてIoTという言葉がひときわ脚光を浴びてきた今日でも、そのオープンであることの重要性を説いている。

IoTでも「哲学」が重要

本の中で最も印象的だったのが、技術の最先端をいくようなIoTの話でも「哲学」が重要だと述べられている点。

IoTも各社がそれぞれ独自の囲い込みで自社の機器しか接続できないようでは意味がない。インターネットのように誰でもが接続でき、そしてAPI(アクセスするための仕様)を公開し、異なったメーカー同士でも簡単に制御できることが肝要。
しかし、オープンにすると当然セキュリティとか、いわゆるガバナンスの問題が出てくる。
万が一故障が発生したときの責任の所在とかも曖昧になりがちだ。
要は運用ルールとかの決め事。それを決めるには「哲学」が必要だと。

日頃から人間学とか人生哲学的な勉強をいろいろとしているが、まさか技術の最先端であるIoTで哲学が語られるとは思ってもいなかった。

日本社会がニガテなベストエフォート

日本社会はとかく最初からガチガチにルールを決め、決められていないことはダメ、という社会だ。
一方、欧米は決められていないならとりあえずやってみよう。それで何か問題が出てきたら考えよう、という社会。
インターネットなんて まさにその考え、すなわちベストエフォートで成り立っている。
ベストエフォートとは、完璧ではない=品質を保証しないが、最大限の努力をする、ということ。

スピードが求められる時代、ベストエフォートで進めて、オープン化の最大のメリットである「みんなが作り上げていく」という発想が大切である。
 
 

-読書感想文

関連記事

[読書感想文]本当に賢い人の丸くおさめる交渉術

「日本一裁判しない弁護士」が書いた交渉術の本! マラソン仲間でもあり、経営者の勉強会でご一緒させていただいている、「日本一裁判しない弁護士」がキャッチフレーズの弁護士の三谷淳さんが書かれた本「本当に賢 …

[読書感想文]「心。」(稲盛和夫著)

心をベースとする経営・生き方の集大成 先の「思い邪なし 京セラ創業者 稲盛和夫」 (ブログはこちら)が、稲盛氏の半生を描いた伝記であるとするならば、この「心。」は、氏の心をベースとする経営・生き方の集 …

[読書感想文]「思い邪なし 京セラ創業者 稲盛和夫」

新・経営の神様と言われる稲盛氏の伝記 本書「思い邪なし 京セラ創業者 稲盛和夫」は、552ページにも及ぶ辞書のような分厚い書籍で、読み応えのある一冊である。 松下幸之助氏の「経営の神様」に対し、「新・ …

[読書感想文]人工知能は人間を超えるか

人工知能に関するベストセラー 人工知能の全体像を理解するために、当該ジャンルでベストセラーでもある「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」を読んだ。 歴史的背景から現状、将来展望 …

[読書感想文]「JALの奇跡 ~稲盛和夫の善き思いがもたらしたもの~」

稲盛氏の経営手法を客観的視点から見る 本書は、2010年に経営破綻した日本航空(JAL)をV字回復させ、わずか3年足らずで再上場を果たした稲盛会長の経営手法を、側近として京セラから招聘された 大田嘉仁 …