CEOブログ

横浜で活躍するホームページ作成・開発会社アットライズの代表取締役社長(CEO)が綴る、日々の奮闘記!!

読書感想文

[読書感想文]賢く生きるより 辛抱強いバカになれ( 稲盛和夫・山中伸弥)

投稿日:

P1070773-s

経営の神様とノーベル賞受賞者の対談

2014年10月に発行された単行本「賢く生きるより 辛抱強いバカになれ」(朝日文庫)が、このほど文庫本として再発行された。
私が師と仰ぐ稲盛和夫氏と、その稲盛氏が設立した(財)稲盛財団が運営する「京都賞」を2010年に受賞され、後にノーベル賞を受賞された山中伸弥氏の対談をまとめた書籍だ。

タイトル(「生きるより 辛抱強いバカになれ」)は何やら攻撃的な題名がつけられているが、本編には特にそんな内容で占められているわけではない。

京セラを創業当初、セラミックの技術開発一手に担ってきた稲盛氏と、iPS細胞の研究で多大な功績を収めた山中氏の、お互いの経験から、物作り・組織論・人生論に至るまで幅広く語られている。

しなやかに生き延びる力「レジリエンス」

そんな中で一番印象に残ったのが後半に書かれている「レジリエンス」という言葉。

レジリエンスとは、「辛い出来事などに遭遇したときに しなやかに適合し生き延びていく力」だそう。
例えば東日本大震災の際に 家族などをなくし、立ち直れずに自殺してしまった方がいる一方、希望を失わず立ち上がって前向きに生きた人がいる。このときの人間の力がレジリエンス。

人間力と言ってもいいかも知れないが、本書の中では感謝の気持ちがレジリエンスに繋がってくると語られている。

稲盛氏も山中氏も歴史に残るような偉業を達成された方同士の対談で、幼少時代から多岐にわたって語られており、特にリーダー論など参考になることも多かった。
 
 

-読書感想文


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

[読書感想文]「日本国紀」(百田尚樹著)

縄文時代から現代までの一連を描く日本通史 百田尚樹著「日本国紀」(上下巻)を読んだ。 日本史と言うと、例えば奈良時代、鎌倉時代、、といった分け方がされ、その時代に焦点を当てたものが多かったように思う。 …

[読書感想文]「思い邪なし 京セラ創業者 稲盛和夫」

新・経営の神様と言われる稲盛氏の伝記 本書「思い邪なし 京セラ創業者 稲盛和夫」は、552ページにも及ぶ辞書のような分厚い書籍で、読み応えのある一冊である。 松下幸之助氏の「経営の神様」に対し、「新・ …

no image

「デザインにひそむ〈美しさ〉の法則」

この本は最近仕事でご縁のあったデザイナー 木全 賢さんが書かれたもの。 木全さんから直接いただいて、早速読んでみました。 身近なもののデザインについて、黄金比などの説明入りでわかりやすく説明してある。 …

[読書感想文]「心。」(稲盛和夫著)

心をベースとする経営・生き方の集大成 先の「思い邪なし 京セラ創業者 稲盛和夫」 (ブログはこちら)が、稲盛氏の半生を描いた伝記であるとするならば、この「心。」は、氏の心をベースとする経営・生き方の集 …

[読書感想文]初心 ~時代を生き抜くための調整術~(井上康生著)

東京オリンピックまでの柔道全日本男子強化監督としての歩み 東京オリンピック 柔道全日本男子強化監督 井上康生氏の「初心 ~時代を生き抜くための調整術~」を読んだ。 井上先生が理事長を務める特定非営利活 …