縄文時代から現代までの一連を描く日本通史
百田尚樹著「日本国紀」(上下巻)を読んだ。
日本史と言うと、例えば奈良時代、鎌倉時代、、といった分け方がされ、その時代に焦点を当てたものが多かったように思う。
例えば、大河ドラマなどは、当該主人公の誕生から没までの数十年を描いている。
今まで 各時代の繋がりや関係性などを含め、日本の歴史を通して目にする機会が あまりなかったが、本書は それぞれの時代が移り変わる背景なども含めて書かれているので、「全体を通して」日本史を知るには とても良い。
世界に誇る万世一系の天皇制
昨今 皇位継承の在り方や女系天皇の是非が議論されているが、初代神武天皇の即位以来、2600年以上も一つの国家として続いている日本は、世界最古の国家とされ 天皇も万世一系の男系男子で途絶えることなく続いている素晴らしい歴史をもつ国だ。
その2600年という歴史の重さを深く考え、今後の皇室議論を行う必要があると改めて感じた。
折しも今週の金曜日は「建国記念の日」の祝日だが、元々は神武天皇の即位された「紀元節」として大切な日である。
令和4年、日本は皇紀2682年を迎えるとのこと。
さまざまな通説があるが、、ちょっと偏った視点とも。。
文献などが詳細に残っている現代ならいざ知らず、今のように印刷技術や そもそも文字を書ける人が少なかった「昔」は、明確に判明している史実を元にして 多くの部分を「推察」で繋いでいくしか方法がない。
本書にも 多々記載されているが、歴史学者や専門家の間でも さまざまな説があり、どれが本当なのか、より確からしいのか、、推察の域を出ない。
なので、そこには多分に「著者の視点・考察」が入ってくる。
本書は 百田尚樹氏の著作であり、氏はメディアなどでも度々過激とも思える発言が物議を醸しているが、本書の中でも以下のような思想がベースとなっているように感じた。
・「日本=日本人」は素晴らしい。
・日本人は悪くない。
・中国・韓国などを卑下している。
まぁ、偏見とまでは言わないが、あるポリシーを持った視点からの文面が、ちょっと一方的だと感じる人もいるだろう。
ただ、先にも述べたように明確な文献等がない事象には どうしても「憶測」が伴うのは仕方ない。
また、「事実」は一つでも、見る人の視点によって「真実」は何通りも存在するわけで、、全てを鵜呑みにするのではなく、この著者の場合は そういう視点で見ている、、程度に思って読んだ方が良いと思う部分もある。
櫻井よしこ氏の視点
私の中で冷静な視点で捉えていると思う常識的な文化人に 櫻井よしこ氏がいる。
一度 櫻井氏の講演を聴いたことがあるが、世界情勢などを論理的に語っている視点に感銘を受けた。
せっかく日本史に触れたのだから、果たして櫻井氏の視点ではどのように語っているか、知りたくなって、、早速アマゾンでポチってしまった。。(^^;
こちらも読み終わったら感想文をアップしてみたい。