両者の違いを認識すれば、ややこしい問題も解けてくる
昨今メディアを騒がせている大相撲の横綱による暴行問題。この報道を見ながら ふと「事実と真実は違う」、ということに思い至った。
登場人物、それぞれに異なる見解=解釈
件の暴行問題(現時点では まだ捜査中のため、あえて「暴行事件」ではなく「暴行問題」としておく)では、登場人物が複数おり、それぞれ主張が異なっている。
[A]暴行した横綱
[B]暴行された力士
[C]Bの親方
[D]相撲協会
[E]同席していた力士
他にも横綱審議委員とか、、挙げていくとキリがないが、主な登場人物は概ね上記[A]~[E]あたりだろう。
で、「それぞれの発言が矛盾しているので、真相がわからない」というのが現時点での状況だが、主張しているそれぞれにとっては(意図的にウソをついていない限り)自己の主張が「真実」なのである。
この問題でもやもやしているのは、いったい「事実」はどうなのか? 分からない点である。
「事実」は一つ、「真実」は一人にひとつ
「事実」とは、実際に起こった事象であり、そこには文字通り事実だけで 客観的な「解釈」などは入らない。
一方「真実」は、それを見た人がどのように解釈するか次第で、一人ずつそれぞれの「真実」が存在する。
「事実は何か」、見極める目をもちたい
ネット社会ではいろいろな情報が氾濫している。
ネットに限らず最近はメディアの目に余る「偏向報道」なども批判されている。
さまざまな情報が氾濫する中、偏向報道であっても それを伝える側はそれが「真実」だと思っている。
確かに、偏向=偏った見方をしているだけで、ウソではない。(まぁ、偏向報道を越えて 虚偽報道になっている例も散見されるが、ここではそれは置いておこう。。)
我々一人ひとりが、さまざまな情報(「真実」)の中から、「事実は何か」を見極める目を養うことが大切だ。
そしてその「事実」に対して、自分なりの意見(=真実)を持たねばならない。